「ケアされる人」から「共に生きる主体」への講演会を開催しました
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「ケアされる人」から「共に生きる主体」への講演会を開催しました
新しい認知症観と農園がもたらす共生社会を学びました
2026年10月29日、医療法人アガペ会では、東京都健康長寿医療センター研究所の岡村毅先生と宇良千秋先生をお招きし、認知症講演会を開催しました。今回は「新しい認知症観」と「農園を活用した社会参加」をテーマに、認知症になっても自分らしく暮らし続けられる社会について学びました。
第一部では、岡村先生から「新しい認知症観に基づく診断後支援」についてお話しいただきました。
認知症になると何もできなくなるのではなく、本人にはできることや、やりたいことがあり、周囲の理解や環境によって、その可能性は大きく広がります。これまでの「支援される人」という見方から、一人の生活者として本人の意思や希望を尊重することの大切さが伝えられました。
また、認知症の診断を受けてから、必要な支援につながるまでの「空白の期間」が大きな課題として紹介されました。診断後の不安や孤独を防ぐためには、医療や介護だけでなく、地域の中に安心できる居場所や仲間、社会参加の機会をつくることが重要です。
東京都板橋区の高島平団地では、認知症のある人も参加できる仕事や交流の場づくりが進められており、働く喜びや人とのつながりが本人の自信や生活の質につながることが紹介されました。
第二部では、宇良先生から「ケアファームが拓く新しい認知症観」と題して、農園を活用した支援の研究成果をお話しいただきました。
静岡県伊東市では、認知症や軽度認知障害のある人たちが、野菜づくりや収穫、調理などを通して交流しています。研究では、参加者の多くに精神的な健康状態の維持・向上が認められ、人との交流や外出の機会も増えていました。
特に印象的だったのは、デイサービスへの参加に抵抗があった人も、農園では自然に仲間と活動していたことです。農園には、支援する側とされる側という区別を超え、共に働き、役割を分かち合う関係が生まれていました。
今回の講演を通して、認知症ケアとは、できなくなったことを補うだけでなく、本人の希望や可能性を広げ、社会とのつながりを支えることでもあると学びました。
アガペ会では、今回の学びを日々の認知症ケアや農福連携、地域活動に生かし、認知症になっても誰もが自分らしく暮らし続けられる地域づくりを進めてまいります。
