「ともに支え、ともに生きる」認知症当事者とご家族の一体的支援
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「ともに支え、ともに生きる」認知症当事者とご家族の一体的支援
アガペ会では、認知症の当事者とご家族が心やすらぎ、自分らしさを取り戻せる居場所づくりとして「ちむゆくる会」を毎月開催しています。今回は、その運営をさらに充実させることを目的に、「認知症当事者とご家族の一体的支援を学ぶ」をテーマとした研修会を2025年12月3日に開催しました。
講師には、愛知県を拠点に活動する作業療法士で、認知症カフェ「昼の町内会・夜の町内会」代表、医療・介護分野のグラフィックレコーダー(むすぶ東海)としても活躍されている田中恵一先生をお迎えしました。
田中先生は、喫茶店やカフェバー、ドラッグストアの一角など「日常の空間」を会場に、誰もが気軽に立ち寄れる認知症カフェを長年継続されています。本人や家族だけでなく、地域住民、包括支援センター職員、専門職などが自然に集い、コーヒーや食事を楽しみながら認知症の話題に触れられる場づくりは、「認知症を特別視しない地域づくり」そのものです。
また、コロナ禍においても早期からオンラインやハイブリッド形式を導入し、「誰も来なくても根気よく続ける」「一気に広げるのではなく、地域にじわじわと染み込ませる」という姿勢で活動を止めることなく継続されてきました。本人ミーティング、家族会、一体的支援プログラムの実践、さらに訪問リハビリの現場で「役割」や「楽しみ」を取り戻す支援が、生きる意欲や誇りにつながっていく事例も紹介され、たとえ障がいがあっても地域で自分らしく生き続ける可能性を強く感じる内容となりました。
今回の学びは、「ちむゆくる会」の今後の運営を深めていく上で、大きな指針となる貴重な機会となりました。
