若年性認知症カフェ
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若年性認知症カフェ
2025年12月20日(土) 12時~16時
【会場】 新オレンジサポート室
【内容】近況報告、介護の悩みの共有、情報交換、今後の交流企画の相談
【参加者】14名(当事者1人、家族9人、 支援者3人 行政1名)
交流会(近況報告)
会の概要
今回のおれんじカフェでは、参加者それぞれがこの間の介護生活の出来事や思いを語り合い、日々の大変さだけでなく、家族とのあたたかな場面や、支え合いの知恵も共有された。会の雰囲気は終始なごやかで、深刻な話題の中にも笑いや共感があり、「ここだから話せる」という安心感に支えられた交流の時間となった。初参加の方からも、皆さんが安心して話している和やかな雰囲気に感動したことや、このような場の大切さをあらためて感じたとの声があり、この場の意味が確かめられるひとときとなった。
また、クリスマスの時期でもあったため、参加者同士でプレゼント交換も行われた。500円相当の品を持ち寄り、ユーモアのある品物が多く並び、会場には笑いや驚きの声が広がった。介護の悩みを語り合うだけでなく、季節感のある楽しい企画を通して交流を深める時間ともなった。
近況報告と介護の現実
はじめに、家族の状態の変化を受けて、「今できることを今やろう」と考えるようになったという話があった。判断力の低下や歩行の難しさが重なることで介護の負担が増す現実に触れつつ、「今一緒にできること、楽しまなきゃもったいない」「来年、再来年って言ってられない」と語られ、今この時を大切にしたいという思いが共有された。
また、夫の入院と義父の入院が重なり、二人の間を行き来する日々の大変さを語る参加者もいた。そうした中で、義父が初めて夫に会いに行き、言葉は少なくてもじっと顔を見つめ合う姿に、親子なりの通じ合いが感じられたという話があった。帰り道には卵やケーキを買い込む義父の様子にふれながら、「口には出さないけど、やっぱり気にしててくれてるんだ」と感じて少しうれしくなったこと、病室を明るくしたいと思いクリスマスの飾り付けをしたことなど、介護の合間に見える家族の情の深さが語られた。
別の参加者からは、実母の退院後、ヘルパー、ケアマネジャー、訪問看護との連携の中で、一日に何度も実家と自宅を行き来する慌ただしい日々が語られた。排泄介助や入浴介助まで一人で担う大変さの中でも、事前に勉強していたことが実際の介護場面で役立ち、「前もって知っておくとすごく気が楽になる」と感じたことも共有された。
さらに、弟や母の支援に関わる参加者からは、本人が一人の時に失禁や衣類の着脱忘れが起こること、近隣や地域への説明や相談の必要性について語られた。地域包括支援センターに相談したところ、ひとつひとつの困りごとを丁寧に聞いてもらい、「これも大変だね、あれも大変だね」と受け止めてもらえたことが大きな安心につながったという話もあった。
笑いを交えた日常の共有
この日の会では、介護の苦労だけでなく、日常のやり取りを笑いに変えて共有する場面も多く見られた。夫婦のやり取りとして、「洗車してよ」と頼んだところ、「もう半年後に洗車してね」と返された話や、運動について本人が「無理やりさせられてる」と言う一方で、家族は「筋肉って自分でしかつけられないよ」と励ましている話が紹介され、会場からは笑いと共感が起こっていた。周囲からも、「本人のために愛のムチでやってるんだよ」といった声が上がり、厳しさの中にも愛情のある関わりが感じられた。
また、年齢の話題では、「何歳に見える?」と問いかけたり、「気持ちは78歳」と冗談まじりに話したりする場面もあり、参加者同士が自然に笑い合う空気が生まれていた。介護の重みを抱えながらも、こうした軽やかなやり取りが会全体の空気をやわらげていた。
役立つ情報の共有
会の中では、救急車を呼ぶか迷ったときの相談先として「♯7119」の話題が出され、実際の経験を交えながら情報共有が行われた。「救急車を呼ぶかどうか判断に迷ったときに使える」「病院の案内もしてくれる」といった説明があり、参加者同士で番号を確認し合いながら、「迷ったときにこういう相談先があるのは助かる」と実感をもって受け止められていた。あわせて、IP電話や固定電話では利用できない場合があること、携帯電話から使う方が現実的であることなど、細かな注意点についても共有された。日々の介護では、急変時に判断に迷うことが少なくないため、こうした具体的な情報交換が参加者にとって実用的な学びの場となっていた。
この場の意味
初参加の方からは、「皆さんがこうやって安心して話している様子を見て、やっぱりこういう場は必要だと思った」「人前でしゃべることが自分自身の振り返りにもなる」との感想があった。自分の経験を言葉にし、それを受け止めてもらうこと自体が、介護を続ける力になっていることがうかがえた。
また、介護の苦しさをただ吐き出すだけでなく、「来年はもっと嬉しいことがたくさんありますように」と願いを口にしたり、相手の変化に「若くなったよ」と声をかけ合ったりする場面もあり、参加者同士が励まし合う関係が育っていることも感じられた。日々の介護の中で孤立しがちな家族にとって、このように思いを語り、笑い合い、役立つ知恵を持ち帰ることのできる場は、たいへん大きな支えになっていると思われた。
今後の企画について
後半は、来月予定されている名護方面での家族会との合同企画について相談が行われた。移動方法、乗り合わせ、集合場所、食事場所、人数確認など、かなり具体的な話し合いがなされ、「どこでどういう風に乗るかを決めておかないといけない」「食べたいものもある程度決めておいた方がいい」といった声が上がり、参加者みんなで段取りを詰めていく様子が見られた。
また、今後の交流企画として、「麻雀大会もやってみたい」「健康麻雀なら楽しめそう」といった話題も出され、花札やトランプに続く新たな楽しみとして期待が寄せられていた。介護の話だけでなく、楽しみを一緒につくっていこうという前向きな雰囲気が感じられた。
まとめ
今回のおれんじカフェは、介護の苦労や戸惑いを率直に語り合いながらも、その中にある家族の思いや、支え合いの工夫、笑い合える関係を確かめ合う時間となった。「今一緒にできることを楽しまなきゃもったいない」という言葉に象徴されるように、参加者は厳しい現実の中でも、その時その時の関わりを大切にしながら日々を過ごしていることが伝わってきた。また、「ここだから話せる」「話すことそのものが振り返りになる」という実感も共有され、この場が介護者にとって安心と力を得る大切な居場所になっていることがあらためて感じられた。さらに、クリスマスの時期ならではのプレゼント交換では、500円相当のユーモアのある品物が並び、参加者同士が笑顔でやり取りする姿が見られた。介護の悩みを抱えながらも、こうした季節の楽しみを分かち合えることが、この会のあたたかさと親しみやすさをいっそう感じさせるものとなっていた。
今後も、このような安心して語り合える場を継続しながら、支え合いと楽しみの両方を育てていくことが期待される。

