「キャリアについて考える」の講演会を開催しました

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「キャリアについて考える」の講演会を開催しました

 

2025年8月4日、当法人では「職場でいま語りたい自由と平等」と題し、元MBSディレクターの斎加尚代さんを講師に迎え、講演会を開催しました。斎加さんは1987年に毎日放送に入社し、報道記者・ディレクターとして「沖縄さまよう木霊」「教育と愛国」「父のまなざし」など数々のドキュメンタリー番組を制作。教育、ジェンダー、戦争、差別と向き合い続けてこられました。

 

講演では、育児とキャリアの狭間で苦悩した時期の葛藤、ALS患者・西村隆さんの取材で得た「語る力」「聞く力」の重要性について語られました。「人はみな自分だけの物語を持っている。語ることが癒しとなる」「愛とケアは別。脱献身的ケアで、支える人を増やしていく」といった取材で得た言葉には、医療現場で日々対人援助に向き合う私たちにとっても、大きな気づきがありました。

また、社会の分断やSNSの過激化による「対話の断絶」、差別やフェイクニュースの拡散への警鐘とともに、社会を読み解く視点として「虫の目」「鳥の目」に加えて、「魚の目(社会の流れ)」や「心の目(見えないものを見る力)」の必要性が語られました。

 

「ちむぐりさ」の精神が医療者の大切な視点に重なる斎加さんからのメッセージは、私たちが「尊厳を守る医療者」として生きる指針となりました。

 

主催:リハビリ部