「ともなるお方」
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「ともなるお方」
チャプレン室 瑞慶山 真
人が一人でいるのはよくないと
神様は人を関係の中で生きる者とされました。
その神様との正しい関係を保つことによって
人同士も互いに良い関係のために大事なことを教えていただきました。
私たちにとってもっとも身近な人間関係といえばそれは家族関係です。
夫と妻、親と子、兄弟や姉妹といった関係はもっとも身近なものです。
二文字で関係が表されている点では、漢字はとても分かりやすいといえます。それはお互いが、相手にとってもっとも相応しい位置に立つことができる存在で成り立つ関係を表しているからです。
妻をもっとも幸せな妻とさせることができるのは夫であり
妻の存在なくして夫は妻への愛情を豊かなものにすることができません。
また、幸せな子どもになくてならないのは
子どもの幸せを優先にし、それを自分の幸せにすることのできる親の存在です。
その親の愛と同等でなくても、できる限りで応答してくれる子の姿をみる親も幸せな親になれます。
兄弟や姉妹もまた同様のことが言えます。
相手にとってもっとも相応しい位置にいることができる存在、
そのような関係によって私たちは幸せな人間関係を築くことができるのです。
それは赦すことを通しても。
何度でも相手をあるべき位置に立ち返らせることができるのも
相手にとって相応しい存在でしか成しえないことです。
人をそのように生きるものとしてくださった神様は
私たちとどのような 関係をもってくださるのでしょう。
イエス・キリストが世に生まれたことを通して
私たちは神様を知り、神様の愛が体験できるようになりました。
そのことを教えてくださったイエス・キリストは
ご自身(神)と私たちとの関係を示すために
まず弟子たちに伝え、その弟子たちが書いた聖書を通して私たちは神様を知るようになりました。
ご自分を信じ、ご自分を送ってくださった神様を信じるものを
イエス・キリストは「とも」と呼ばれました。
上下や主従(主人としもべ)関係ではなく
親しみが込められた「友」であり
二つが一つになって一緒を意味する「共」にある関係としてくださったのです。
よくみると、イエス・キリストと私が手を取り合って、肩を組んで並んでいるように見えます。
インマヌエル(神が私たちとともにおられる)と呼ばれるイエス・キリストは、わたしはいつまでもあなたがたとともにいると約束されるお方なのです。
ともなるお方を知った人たちは
“いつくしみふかき ともなるイエス”と今日もこの思いを紡いでいるのです。
見よ。わたしは世の終わりまで、いつもあなたがたとともにいます。
(マタイの福音書28章20節)
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