こころのサプリメント「ここにはおられません。よみがえられたのです。」

  • チャプレン室「こころのサプリメント」

こころのサプリメント「ここにはおられません。よみがえられたのです。」

チャプレン室 瑞慶山 真

子どもの頃、イースターの日の朝は特別な一日の始まりでした。

教会の近くにある公園に集まり、大人も子どもも一緒に礼拝しました。

春を迎えたばかりの川沿いの遊歩道、公園までの一本道を進んで行くだけでも、大冒険でもしているような気分でした。

礼拝の後はお弁当を囲んだり、みんなで楽しめるプログラムも用意されていました。

イエス・キリストの誕生を喜ぶクリスマスの礼拝と、イエス・キリストの復活を喜ぶイースターの礼拝。どちらも同じくらい楽しい思い出がいっぱいです。

 

なかでも一番人気だったのが卵探し(エッグハント)でした。

合図と同時に、子どもたちが公園中に隠された卵を探し始めるのです。

まず初めに幼い子、時間をおいて学年が上の子たちが元気に飛び出していきます。

毎回「そこは探したはずなのに…。ここも見ていたはずなのに…。まだ、こんな所に隠されていたのか」と、驚きと喜びを体験していました。

一人でいくつも見つけて得意げになる子もいれば、とうとう一つも見つけられずに泣きながら親に手を引かれて歩く子もいました。

 

最近は、本や映画やゲームなどで、クリエイター(作り手)がサプライズとして作中に隠したものをイースターエッグになぞらえて呼んでいるのを見聞きします。

それ自体に気づかなくても作品は完結するのですが、クリエイターの作品に込められた愛情をさらに深堀して知りたい方々にとっては、本編同様に夢中にさせる宝探し(エッグハント)なのだそうです。

 

イエス・キリストが、人の罪の身代わりとなって十字架にかかって死に、墓に葬られ、三日目によみがえりました。これが世界で最初のイースターです。

死に勝利して墓を出たイエス・キリストの姿を、卵の殻をやぶって誕生する新しい生命と重ねて、卵(イースターエッグ)が用いられるようになりました。

 

人生には、様々な発見があります。驚きと喜びが隠されています。

クリエイター(創造主)である神様は、人を祝福するための驚きと喜びを用意されています。それは探さなければ見つけ出せないものです。

 

人生のエッグハントもまた、探したはず、見ていたはずの所に隠されています。

言い換えれば、誰からも気にも留められないような小さなこと、信じるに価しないと思われるようなことだからです。

「イエス・キリストの十字架の死が私の罪の身代わりだった」と信じること。

これこそがイースターエッグです。

 

信じる人は、イエス・キリストのように死に勝利し、永遠の命を手にする。

これがクリエイター(創造主)である神様の人への深い愛情の表れであり、人のために用意されたビッグサプライズなのです。

探すなら、必ず見つけることができると聖書は約束しています。

 

求めなさい。そうすれば与えられます。

捜しなさい。そうすれば見つかります。

たたきなさい。そうすれば開かれます。(聖書)