こころのサプリメント「魂の渇きをいやす命の水」

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こころのサプリメント「魂の渇きをいやす命の水」

チャプレン室 伊是名 雅弥

アガペ会のある大城や荻道の部落にはアガリヌカー、イリヌカー等、
湧水が点在して平成の名水百選に選ばれています。
湧水は水道が整備される前には飲料水として使用されていました。

 

聖書は水に関連して、魂の渇きをいやす水があることを教えています。
乾燥地帯であるパレスチナでは水は大変、貴重なものでした。
荒野や谷間、町の近くに水の出る所を探して井戸を掘り、
その井戸から水を汲んで使用していたのです。
水は人だけでなく、動・植物にとってもなくてはならぬものでした。

 

主イエスはサマリヤのスカルの町のヤコブの井戸で、
水を汲む一人の女性に出会いました。
当時、水汲みは女性の仕事で、普通は夕暮れ時に行われていました。
しかし、この女性は人目を避けるようにして、昼の12 時頃、水汲みに来ていたのです。
何度も結婚と離婚を繰り返していたからです。

 

イエスはこの女性の問題を察して、ご自身から近づいて声をかけられました。
女性はこれまでの生活では満たされず、魂は渇いていたと思われます。
イエスは、飲んですぐに渇くような水ではなく、「その人のうちで泉となり、永遠の命に至
る水」の話をされました(ヨハネ福音書4 章14 節)。

 

サマリヤの女性はイエスとの出会いを通して、
問題となっている暗闇の中に光が注がれ、変えられました。
生ける命の水は、人の魂に働かれる聖霊を指しています。
聖霊は助け主として、神の言葉を通して今も私たちの中で働いておられます。

 

物が豊かになり、多くの情報が氾濫する社会の中で、
私たちも魂の渇きを覚え、孤独を感ずることが多々あります。
生ける命の水である聖霊が皆様と共におられて、全ての事を最善に導き、
平安と希望を与えて下さいますようにお祈りします。