こころのサプリメント

「変わらない愛」

チャプレン室 田中 歩美

 
2019年も残りわずかとなりました。
今年は新天皇即位式もあれば、災害や首里城火災など心痛める出来事もありましたが、皆様にとってはどのような年になりましたでしょうか?
一年を振り返る中で、良かった出来事や失敗した出来事、色々あったと思います。
特に失敗したことを振り返ると、穴があったら入りたいと思うこともあるかもしれません。
 
私たちは誰でも失敗をします。
聖書に出てくるアブラハムも、多くの失敗をした人でした。
アブラハムは神様から「あなたは、あなたの生まれ故郷、あなたの父の家を出て、わたしが示す地へ行きなさい。そうすれば、わたしはあなたを大いなる国民とし、あなたを祝福し、あなたの名を大いなるものとしよう。」(創世記12章1、2節)との約束を頂きました。
しかし、神様の約束に従うことができなかったアブラハムは、甥のロトを連れて行きました。
そのため、後々になって、ロトとの間に大変悩ましい問題が生じてしまいます。
また、アブラハムにはサラという美しい妻がいました。
アブラハムがエジプトに行った際、サラが美しいゆえに、彼女を欲しがって自分を殺す人が出るのではないかと恐れ、妻を妹だと偽るのです。
アブラハムの嘘を信じたエジプトの人たちが、サラを王のもとへ召し入れます。
危機的状況に陥りましたが、神様が介入してくださり、サラは無事にアブラハムのもとへ帰ることができました。
 
こういった失敗を重ねるアブラハムですが、聖書には、神様がアブラハムに対して厳しく責めたり、約束を反故にするといった場面は出てきません。
それどころか、サラを召し入れた王に対して「今、あの人の妻を返していのちを得なさい。あの人は預言者であって、あなたのために祈ってくれよう。」(創世記20章7節)と告げるのです。
神様は道を踏み外したアブラハムに対して、あなたの本来の姿は預言者であり、祝福を祈ることだと教えられました。
神様はアブラハムを愛する態度を、決して変えることをしませんでした。
そして、神様はご自分が約束された通り、アブラハムとサラに子イサクを与え、彼の子孫は増え広がり、一つの国民となりました。
 
神様が失敗を繰り返すアブラハムを、変わらずに愛し続け、約束を果たしたように、神様も私たちのことを愛してくださっています。
聖書には、神様の次の言葉があります。
「永遠の愛をもって、わたしはあなたを愛した。それゆえ、わたしはあなたに、誠実を尽くし続けた。」(エレミヤ書30章3節)
神様はどのような失敗をしたとしても、私たちを愛する態度を変えません。
神様の愛は永遠の愛なのです。