こころのサプリメント

「隅のかしら石」

チャプレン室 伊是名 雅弥

 
そこで、イエスは彼らを見つめて言われた、「それでは、『家造りらの捨てた石が隅のかしら石になった』と書いてあるのは、どういうことか。
(ルカによる福音書20章17節)
 
平和学習の下調べのために、読谷村波平にあるチビチリガマに行く途中で、座喜味城跡に立ち寄りました。座喜味城跡は15世紀の初頭、護佐丸(ごさまる)によって築かれたと言われます。
 
私たちはその見事な石積みの城壁を見ながら、アーチの門をくぐりました。
その時、案内して下さったガイドからその門のアーチのちょうど中央の部分に、一つのくさび形の石がはめ込まれていることを教えられました。
 
そのくさび形の石が、最後にはめ込まれる要石(かなめいしkeystone)と言われたのです。私はこれまで何度か、座喜味城跡を訪ねて、そのアーチの門をくぐりましたが、
この要石のことは知りませんでした。ですから、それを知った時には感動しました。
要石が最後にはめ込まれることによって、左右から積み上げられた石ががっしりとしまってくるのです。
 
さて、上記のみことばは、主イエスが民衆に「ぶどう園と農夫」の譬え話をされた後に、語られたことばであります。ここに記されている「隅のかしら石」とはメシア預言として知られている詩篇118篇22節のみことばの引用です。
 
神殿を再建する工事の最中に、一つの石が他の石と違って大きいので、どこにもはめることができないので、「家を建てる者」によって捨てられてしまいました。
工事が終わりに近づき、神殿完成の時に、神殿の壁と壁が合する隅の上に、その捨てられた石がはめ込まれて、隅のかしら石(chief corner-stone)となるとの預言です。
 
その預言は主イエスによって成就しました。
「家を建てる者」と言われているのは、ユダヤの宗教的指導者のことで、「石」はメシアであるイエスを指しています。ユダヤの宗教的指導者たちはイエスが救い主であることを否定して、十字架につけて殺しました。
しかし神はイエスをよみがえらせて、イエスを「隅のかしら石」として新しい神の国と言う霊の家を築かれました。
 
使徒ペテロもイエスの復活の話をしている時に、逮捕されて、ユダヤ議会のサンヘドリンでの尋問に立たされた時に、イエスこそ「家造りらの捨てた石が隅のかしら石になった」と論述しています。
 
イエスは旧約の律法や預言者を廃止するためではなく、完成するために来られました。
イエスの十字架の贖いと復活によって、彼を信ずる者に罪からの救いと永遠のいのちを与えられました。
ここにまことの希望があります。私たちの信仰も、家庭も、仕事も、相互の関係も「隅のかしら石」である主イエスにつながって歩む時、主の愛に満たされ、喜びと感謝が与えられます。