認知症カフェだより

平成31年4月13日(土) 10時~12時 来場者5名

(ミニ講座)「認知症と口腔ケア」 講師 歯科衛生士 久場島 利美子

今回の講座では、認知症と口腔ケアが深く関わっていることを』教えて頂きました。歯周病菌が脳にたまると脳細胞が死滅→アルツハイマー型認知症の発生のリスクが高くなる事、口腔ケアを行うことで食事が取りやすくなり、噛むことで血流が良くなり脳を活性化させることが出来ると言うことでした。ちなみに、1 回噛むごとに歯1 本につき3.5ccの血流があるとの事でしたので、歯は多い方がより血流が良くなると言うことですね。
さらに口腔ケアを行うことによって食事動作が維持(上肢・手指の機能維持)味覚保持・食欲増進・呼吸改善などの効果も有ります。また、うがいをすることによって口唇・口腔周囲筋の協調運動や鼻呼吸の機能を維持することも出来ます。

さて、実際口腔ケアを行う際、いろんな課題が挙がってきます。
口腔ケアの拒否の場合、歯磨きを理解していなかったり、介助を行おうとするスタッフの行動が理解できなかったり、機能的な問題が隠れている場合もあります。

  • 歯磨きの理解や介助者の行動が理解出来ていないときは、無理には行わず安心してもらえるような声かけやジェスチャーや自分が模倣するなどしながら歯を磨くことを理解してもらう。
  • 機能的な問題の場合はマッサージを行ってみたり、座位姿勢の工夫をしてみるのも対応策の一つです。
    (開口できるか出来ないかは普段の様子を観察します。あくびが出来ている場合は開口できているので心理面と考え対応策を考えていきます。)また機能的な原因の場合は顎関節炎や脱臼、リウマチなどが考えられるため歯科受診をお勧めします。

その他いろいろなケースがあると思いますが、自分の口の中を他人に見せる事は健常者でも抵抗があることなので、認知症の方のケアをするときはご本人様の表情を確認しながら対応することが大切であると教えて頂きました。
また口腔機能の維持のための体操もレクチャーして頂きました。唇を食いしばりながらほっぺたに空気を溜める体操はなかなか難しかったです。

 

20190413

 
講座終了後の質疑応答

  • 認知症でも診療してくれる歯科医院はありますか?
    →県医師会のホームページの中に身障対応可能な所は認知症の対応も出来るところが多いです。
  • 子供の口臭がとても気になるが、歯科の観点から注意点があれば教えて欲しい。
    →口臭の原因はいくつかありますが、子供の場合は磨き残しが原因となることが多いので、磨き残しが浮き出る薬剤を塗って磨き残したところを毎回丁寧に磨く事で口臭は解消すると思います。
  • 歯茎から出血したり、歯磨きを嫌がる利用者がいてなかなか介入できないのですが、良い方法を教えてください。
    →指示が通らない方なら、左ほほは右ほほより感覚が鈍いので左側にとても毛の柔らかいブラシを当ててマッサージを始めると良いと思います。歯ブラシを入れられそうもない方はガーゼを巻いた指を当てて清拭でも大丈夫です。
  • 義歯は歯磨き粉を使用しない方が良いと聞いたことがありますが、今もその対応で大丈夫ですか?
    →昔の研磨剤は粗いものが多かったのですが、現在の歯磨き粉は研磨剤がとても粒子が細かくなっているので使っても大丈夫です。

   
まとめ
今回は参加人数が少なかったのですが、少ないなりに質問しやすい環境となり多くの方の話を聞くことが出来ました。毎回参加の方もいらっしゃるので話の内容も具体的な相談であったり、世間話だったりとリラックスした空間となっているな~と感じられるカフェでした。